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発明のヒミツ

花芽誘導かがゆうどうって、いったいなに?

1なぜ夏はイチゴができないの?

イチゴは「さむさ」と「短い日ざし」が合図

多くのイチゴは、気温がひくく(15℃くらい)夜が長くなると、はじめて花芽かがを作ります。この合図がそろうのは秋から冬だけ。だから春から夏(5月〜10月ごろ)は、ふつう収穫できないのです。

しかも、農家の苗を工場に持ちこむと、ハダニやアブラムシがまざったり、病気が出たりして、うまく育つのは半分くらい……という大変さもありました。

2農薬(のうやく)のヒミツ

植物工場だから「無農薬」でつくれる

イチゴは病気に弱いので、ふつうは殺菌剤や殺虫剤(農薬)を使います。すると、ほんの少しだけ農薬が実に残ることがあります。日本ではそのまま売れますが、農薬のルールがきびしい台湾などへは輸出できず、毎年こまっていました。

でも、虫の入らないとじた植物工場なら、農薬を使わずに育てられます。だから安心して外国にも届けられるんです。

3「花芽(かが)」ってなに?

先生に聞いてみよう 💬

🧒
生徒くん先生、「花芽誘導かがゆうどう」ってむずかしそう…。何のこと?
🧑‍🔬
竹葉先生いい質問だね! まず「花芽(かが)」は、お花になる赤ちゃんの細胞のことだよ。
🧒
生徒くんじゃあ「誘導(ゆうどう)」は?
🧑‍🔬
竹葉先生植物に「花をさかせて、実を作ってね!」とスイッチを入れてあげる技術のことさ。
花芽のスイッチが入ると花になる図
4たった3日間の「魔法」

ここが世界のびっくりポイント!

これまでは、さむさ・短い日ざしで2週間以上がんばっても、あとで条件を戻すと花芽が葉にもどってしまうことがありました。

ところが竹葉先生の新しい方法は、芽が出たばかりの苗に、たった2〜4日の処理をするだけ。すると、そのあと出てくる芽がぜんぶ花芽に! どんな条件でも、ランナー(つる)にまで、ずっと花芽をつけ続けるのです。まさに「完ぺきな花芽づくり」。

発芽→数日の処理→ぜんぶ花芽になる、という3ステップの図
芽 → 数日の処理 → そのあとずっと花芽!

🍳 まほうのレシピ(特許の中身)

ふた葉が開いたイチゴの苗に、栄養をふくまない「水道水」をあげながら、 青色の光(400〜500nm)2〜4日つづけてあてる。たったこれだけ! 「栄養をあげない(=ちょっとしたストレス)」+「青い光」が、花芽のスイッチを入れるカギなんだ。

5実験でたしかめた!

「水道水 × 青色光」だけが100%

特許の実験では、光の色と水のちがいで、花芽ができる割合をくらべました。すると―― 窒素(栄養)のない水道水青色光を当てたときだけ、20株ぜんぶ(100%)が花芽をつけました。栄養のある養液や、赤い光では0%。ちがいはハッキリです!

水道水と青色光の組み合わせだけ花芽ができた割合が100%だったことを示す表
6ちょっと専門的なはなし

花芽のスイッチは「3つ」で決まる

植物が花をつけるかどうかは、①日の長さ ②ストレス ③年れい(Age) の3つで決まります。「桃栗(ももくり)三年、柿八年」というのは③の例ですね。

竹葉先生の方法は、このうち②ストレスを上手に使ったもの。雨が長く降らないと竹がいっせいに花を咲かせることがありますが、あれもストレスによる開花です。イチゴでストレスを使って花芽を作ったのは、世界で初めての発見なんです!

📜 特許のデータ

発明の名前 イチゴの水耕栽培すいこうさいばいにおける花芽誘導かがゆうどう方法 公開番号 特開2026-100021 公開日 2026年6月18日(令和8年) 出願日 2026年4月10日(原出願 2023年5月24日) 発明者 竹葉たけば

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